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3月11日の個人的記録

3月11日の地震から3週間経った。いろんな面でかなり落ち着いてきたので、自分の経験したことやiPhoneについて感じたことなど備忘録的に残しておこうと思う。

地震が起こったとき、僕は友人を見送るために羽田空港にいた。空港が壊れるかと思うほど大きな揺れだった。危険を感じて外に出ると、リムジンバスが大きく揺れている。

揺れが収まった直後にTwitterでつぶやくとともに情報を収集。かなり凄いことが起きている様子だ。とりあえず家に連絡しようにも音声電話もメールもつながらない。嫁にTwitterやらせておけばよかったと後悔。しかしSkypeのアカウントなら持ってることを思い出し起動。音声通話はできなかったが、テキストメッセージは送れたので家族の無事は確認できた。大阪の実家の母にもSkypeで無事を伝えることができた。

リムジンバスで帰ろうとして待っていたが、まったく動く気配はない。電車も全く動いていないという。そうこうしているうちに到着便は一部着陸可能となり、ロビーに人が増え始めた。このまま空港にいて電車やバスが動き始めたらひどい混乱になると思い、歩いて帰ることを考えた。ここでTwitterで歩いて帰る意思をつぶやくと、数人から「気をつけて」とのリプライ。ありがたかった。

iPhone標準アプリの「マップ」で調べると距離にして15キロ程度、時間にして3時間強。歩けない距離じゃない。意を決して歩き始めたけれども、空港内は車移動が基本のようで歩道が見当たらない。しかたなく車道を歩いていると空港パトロールの車に呼び止められ乗せられた。第1ターミナルまで乗せていってもらうと同時に空港からの徒歩での脱出法を聞く。空港から外に出るのは長いトンネルをくぐるしかないらしい。

iPhoneのマップと少数の徒歩で脱出しようとする人を頼りに長いトンネルへと向かう。無事トンネルは抜けられたが、後から考えると津波の恐ろしさをわかってなかった。もしトンネル内にいる頃、津波が来たらと思うとぞっとする。この時点で車道はひどい渋滞。歩いている僕の方が早いくらい。かなり歩いてそろそろ環八かなと思ったら、まだ国際線のターミナルでがっかり。そうしてると飛行機に乗れずに空港に足止めになっている友人からViberで呼び出し。Skypeとちがってこちらは音声もクリアで3G回線でもなんなく会話できた。Viber凄いぞ!

環八には入らず、西側に平行して通っている片側1車線の道路を北に歩く。途中のセブンイレブンでお腹がすいたのでアメリカンドッグを買って食べる。この辺りのコンビニは混雑することもなく普通に営業してた。国道15号線まで来ると徒歩帰宅者が大勢。これを横切って国道1号線を目指す。途中で多摩川の土手の上を歩き始めるが、風が冷たくて寒い。しかも今日に限って鞄にはWindowsのノートPCとiPadおよび各種電源のフルセットが。寒いし、重い・・・

やっと国道1号線にたどり着いたら、徒歩帰宅者で歩道は途切れることがない。しかも、東京から横浜方面へ向かう人と、横浜から東京方面に向かう人のすれ違いが常に起こりとても歩きづらい。国道1号線はすぐに離脱して鹿島田方面を目指す。この辺りの家やコンビニは停電している。ただし信号機や街灯は正常。鹿島田に入ると一転、町は明かりに満ちて賑わっており牛丼屋などの飲食店も普通に営業している。

鹿島田を抜けて横須賀線新川崎をすぎると、一転、あたりは真っ暗。家も信号機も街灯もすべて点いてない。闇の中を黙々と歩く。この辺りは人もまばらになってきた。大きな交差点では警官が交通整理をしている。

ようやく地元エリアに入る。慶応大学近くのコンビニでは真っ暗な中、懐中電灯で営業している。そうこうしているうちに家にたどり着く。家の中は真っ暗。停電しているので寒い。ラジオが情報源。このときiPhoneはほとんど電池切れ。とりあえずエネループで充電できるが、このまま停電が続くとiPhoneもiPadも使い物にならない。

ガスと水道は普通に使えるので、とりあえずカップラーメンを食べた後、寒いのでベッドに入ってラジオを聞くしかない。11時頃ようやく停電から復旧。TVでニュースを見る。やはり映像は凄い。目が釘付けになった。


今回の地震および徒歩帰宅での情報収集や連絡にはiPhoneが大活躍した。iPhoneがなかったら安否確認や迅速な情報収集ができず不安が続いたと思う。Twitter, Skype, Viberは緊急時のコミュニケーション・ツールとしての有効性を証明したと思う。ただSkypeは相手が立ち上げておく必要があるので、その必要のないViberがより有効だと感じた。またFacebookも有効であったと聞いたが、当時はFacebookの利用は考えつかなかった。

今回のような非常事態において、GPS機能を持ちTwitter, Skype, Viberなどの様々なコミュニケーション手段を持つiPhone(を代表とするスマートフォン)の携帯電話に比べての優位性は証明されたわけだが、iPhoneの最大の弱点は電池切れだと思う。実際家にたどり着いた時点でほぼ電池切れ。当日中に停電が回復されたからよかったものの、電池切れはなんとしても避ける必要があると感じた。停電が何日も続くこともあり得るので充電手段だけは複数確保しておきたい。

エネループの充電器はすでに持っているので、今後の対応策として自動車のシガーソケットから充電できるアタッチメントを購入した。自動車のバッテリーななりの長期間充電できるはず。乾電池で充電できるものも考えたが、乾電池も手持ちがなくなったらその後は補充できないのは、今回の買い占め騒ぎで証明された。

被災地の人たちへのインタビューを聞いても「もっとも欲しいものは情報」という意見が多かった。情報収集のツールであるiPhoneおよびその電源確保の重要性は今回の地震での僕のささやかな教訓である。

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(2009/05/31)
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『13日間で「名文」を書けるようになる方法』

13日間で「名文」を書けるようになる方法13日間で「名文」を書けるようになる方法
(2009/09/04)
高橋 源一郎

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『13日間で「名文」を書けるようになる方法』は高橋源一郎さんが明治大学で行っている講義を記録したもので、高橋源一郎さんが例文を出し、それと同じジャンルの文章を学生に書かせて、学生に感想を述べさせるという形式をとっている。そして、そこには明白な結論は提示されない。色んな考え方や捉え方がある事を高橋先生は示唆するだけ。サンデル教授の「正義」についての講義と同じような印象を持った。

タイトルには『13日間で「名文」を書けるようになる方法』とあるが、「あとがき」にもあるように、この本は「名文を書けるようになる方法」については書いていなくて、「文章ってなんだろう」ということを考えさせる本だ。そして、文章を書くために必要な「考えること」についても考えさせてくれる。

なるほどなと感心したのは、子どもが両親のセックスの現場を見て「パパがママをイジメていた」と子どもがいったという例で、子どもがそういった理由は、我々が普段見逃しているセックスという行為の中にある非対称な関係を見い出したのだと説明する。つまり、

子どもにそれができて、おとなである我々に、それができないのはなぜでしょう。
それは、わたしたちが既に社会的な「視線」でしか「見る」ことができなくなっているからです。
社会的な「視線」とは、社会が自分の中に抱え込んでいる問題や矛盾を、人びとに気づかせなくするために、人びとの目にかけた、社会的な「サングラス」です。

たしかに、我々のモノの見方は、知らず知らずのうちに固定観念に囚われていることが多々ある。固定観念という「サングラス」を外して物事を見るということを意識的にする必要があるのだろう。

あと、学生が感想求められて答えられなかった時に、

答えを求められて、それが難しい、と考えてしまう理由の第一は、答える相手がどんな答えを求めているかわからないからです。

と学生を諭す。素晴らしいですね。たしかに若者がまともな返答をしない理由ってこういうことが多い気がする。普通なら「なんで答えないんだ!なんでもいいから何か答えろ」ってなっちゃうけど。さすがだね高橋先生。

授業の初日に先生が紹介したスーザン・ソンタグの「自分についてはまったく、または、少なくとももてる時間のうち半分は、考えないこと」という言葉について

ソンタグが、あえて、そんなことをいったのは、人間というものは、放っておくと、自分のことしか考えない、あるいは考えられないからです。そして、そのことによって、人は、狭い世界に閉じ込められたままになってしまうのです。

その一例として、インターネットでの中国人や在日韓国人への罵倒についても

中国人や在日韓国人について、なにかをいいたいなら、とりあえず、自分が、その、中国人や在日韓国人だとしたら、どう考えるだろう、というところから始めるべきなのです。なにかを対象にして考える前に、自分もまた、誰かにとっての、そのような対象ではないか、と考えてみるべきなのです。

と教える。全体を通して、高橋源一郎さんは考える際の視点の置き方を強く意識していると感じた。

13日間の講義のうち9日目は実際に休講となった。その休講の間の宿題は「もし、1日しか記憶がもたないとしたら、という仮定の下で、1日分の日記を書いてくること」だった。休講明けの10日目に、休講の理由は高橋源一郎さんの2歳9ヶ月の息子さんが急病になり「小脳」にダメージを受け、言葉が満足に話せなくなるということがあったからということがわかる。その後、休講の間に出された宿題を学生が読み始めるんだけど、高橋源一郎さんの家族に現実に起こったことと宿題のテーマがないまぜになり、なんだか知らないけど泣けてしまった。

この本のタイトルは釣りっぽいけど、逆にこの本にはそれ以上のものがあると思う。特に若者は、文章を書く以前の考えることについて大切なことが学べるんじゃないかな。大学の授業でもただ知識を詰め込むだけのものは多いけど、本来、高橋源一郎さんやサンデル教授のように、学生に色んな考え方があるということを教え、自分で考えさせたり感じさせたりするのが理想なんだと思った。

プロフィール

kaz

Author:kaz
本がとにかく好き。あとはテニス、映画、音楽、デジタル・ガジェットも。iPadラブ。

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