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『ソーシャルラーニング入門』出版記念セミナー

もともと、インターネット上での教育や学びに興味があって、このブログでも
『ウェブで学ぶ』はワクワク度満点!
オープン・エデュケーションが広がってきてる
というようなエントリーをアップしている。そこにちょうど『ソーシャルラーニング入門』出版記念セミナーというイベントが開催されたので参加してみた。

今回のセミナーの登壇者は『ソーシャルラーニング入門』を翻訳したキャスタリアの松村太郎さんと山脇智志さんに加え、ブロガーとしても有名な橋本大也さん、ソーシャルメディ関係のジャーナリストの市川裕康さん、中村伊知哉慶応義塾大学大学院教授と錚々たる顔ぶれ。

とても刺激的な内容だったのでメモを残しておきます(一部記憶違いがあるかもしれません)。



松村太郎さん
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松村さんは米国カリフォルニア州バークレーから、Skypeを使って参加していた。

米国に引っ越ししてもiPhone4Sを手に入れれば、ソーシャルメディアは共通なのでコミュニケーションは日本の生活と変わらない。ソーシャルメディアは生活の一部として入り込んでいる。

1日あたり6億分Facebookに費やしている → 一部でも学びの時間にしたらどうなる?

SOPA問題について、英語版Wikipediaがブラックアウトし最寄りの議員の電話番号が3つ表示され陳情しようという抗議活動があった。その時に、Wikipedhiaが使えないのは結構なショックであるということがわかった。

フォーマルな学びである「学校での学び」に対して、ソーシャルラーニングは自分の欲しいときにGoogleやWikipediaで欲しい知識を得て、さらにそれを人から人へ伝えるものになっている。

日常のなかからどうやって学びを得るか?という命題について、キャスタリアではWikipediaとFacebookを組み合わせた軽いソーシャルラーニングのツール「グーカスgoocus」を開発中。

ネーミングは「ググれカス」から。他人の検索履歴から学びを得たり、自分で何度も調べたものから学びを得るサポートをするのが「グーカス」。オープングラフに対応したWikipedhiaリーダー。自分が調べた結果が他の人の学びを誘発する。検索結果から次に何を学ぶべきか分析してくれる、これがソーシャルラーニング。


山脇智志さん
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いま信学会とKDDIと協力して被災地の中3・高3の為の受験のサポートをしている。

ソーシャルラーニングに注目して7年前(?)にキャスタリアを立ち上げた。

慶応大学の「半学半教」という考え方がまさにソーシャルラーニング。わかる人がわからない人に教え、自分も学ぶ。
「ソーシャルラーニング」とは、オープン・エデュケーション+スマートフォン・タブレット+ソーシャルメディア。
ソーシャルラーニングとは「人と人とのつながりで学ぶ」=「半学半教」

「学ぶ」とは、自分のネットワークの質を最適化することである(ジェイ・クロス)

ソーシャル予備校yobi.co→大学受験に置けるソーシャルなつながりはあるのか?自分だけじゃなく誰かと一緒に学んで、学びをシェアする。

情報を発信し、それが人々の間を巡り、新たな知識が付加されて戻ってくることを『情報の放流』と呼んでいる。他人とのつながりを「てこ」のように活用し、自分の限界を超えて成長できる空間がソーシャルメディア。


橋本大也さん
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ネット上の学びの空間といえるサイトの紹介があった。
http://www.mentormob.com/index.php/learn/playlists/social-learning

Learning to love you more:70の実行命令。ex.「あなたの両親のキスの写真を撮りなさい」
side taker:2人で議論し、それを他人がコメント
ibeatYou:「俺凄いだろう」と見せびらかす映像に対し、それを上回る映像の投稿
43Things:目標最初に宣言、それをもとにブログ。同じ目標を持ったブログどうし励まし合う
covestor:自分の株式の売り買いを公開→本当にも受かっている人をフォローできる
Studay Together: 同じ教科を勉強している生徒が教え合うプラットフォーム。貢献するとバッジやポイントがもらえる
organize.teach,reward:親が子どもに家事を割り当ててポイントを与えることができる
mentormob:オンラインのコンテンツを連結して1つのコンテンツにまとめて公開できる

ソーシャルラーニング:コミュニケーションを通した学習体験→喜怒哀楽を伴う学習、情報のストーリー化、競争意識・共創意識→情動、欲求、欲望を発動→データ鵜や情報を、知識や知恵として定着

「5年以内に最上の教育はウェブからもたらされるようになる」ビル・ゲイツ


パネルディスカッション
(市川裕康さん「ソーシャルビジネス最前線」、橋本大也さん、中村伊知哉慶応義塾大学大学院教授、司会:山脇智志さん)

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ソーシャルとは人と違うことに意味がある(山脇)

違う人のなかに自分をおくことによって凄い学びがある(市川)

情報が行き渡りソーシャルが広がるほど、お互いがわかることによって違いに気付く(中村)

サンデル教授の番組と同時にTwitterで意見が飛び交った(=バックチャンネル)→これがソーシャルラーニング(山脇)

Twitterで講義をつぶやいてオッケーにすると講師側も学ぶことが多い。(橋本)

江戸時代の寺子屋をデジタルで復活=車座でみんなで学習(中村)

京大カンニング事件。これからの時代に必要な人材が一線を越えると逮捕=若い人のソーシャルリテラシのほうが先に行ってる。これからの社会に必要な人材像を明らかにする必要がある(中村)

ソーシャルラーニング関係で最も資金を集めているオープン・エデュケーションのベンチャー「2tor」では、USCは成功、?大学のMBAは9万ドルで17人。USCは卒業資格に価値があり、育児で夜しか時間が使えない女性などが利用。MBAなどの人的ネットワークに価値があるものには向かないのかも。(市川)

大学院の生徒のなかで留学生2~3割。日本に留学した目的は秋葉原。(中村)

【質疑応答】
ソーシャルラーニングはビジネスになるという点が重要。(イケダハヤト)

「同時性の重要性について?」
リアルタイムの共通性とタイムシフトの多元性が同時にできるようになったのが重要(中村)

スキルシェア(現代版寺子屋)「誰でも先生になれる」は、ネットで自分のスキルを公開して生徒を募集し、授業はリアルの場所でありコミュニティーとしての学びの場になっている(市川)

ハッシュタグを使ったバックチャンネルが盛り上がるのは同時だから(市川、橋本)

石巻プロジェクト:モバイルラーニングでもここ(石巻専修大学)にくることに意味がある(仮設住宅にすんでいる生徒)スピードは人によって自由。(山脇)

「電子書籍、ソーシャルラーニングの評価基準について?」電子教科書、ソーシャルラーニングは、学力を高めるものなのか、表現力やコミュニケーション力を高めるものなのか、学習意欲を高めるものなのか。学力だけが評価の基準ではない。社会に求められる人間のスキルが学力ではなく、例えばコミュニケーション力といったものになっている。(中村)



オープン・エデュケーションとソーシャルラーニングの違いがイマイチわかってなかったけど、このセミナーに参加してソーシャルラーニングがオープン・エデュケーションよりソーシャルメディアによるコミュニケーションまで含めた広い概念であることがわかりクリアになった。

また、オープン・エデュケーションの広がりによってあらゆる階層や年代の人に学ぶ機会が増えていることの意義に対する認識はあったが、学力だけではなくコミュニケーション力などが求められるようになってきた社会変化のなかで、ソーシャルラーニングの果たす役割というものの意義が新たな気付きだった。
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地理空間情報の講演会『G空間WAVE2011』Google後藤正徳さん、佐々木俊尚さん

11月24日 G空間WAVE2011 CSIS+gコンテンツワールド(東京都)

先週の木曜日(11月24日)に『G空間WAVE2011』に参加した。1日通しての講演のうちグーグルの後藤さんと佐々木俊尚さんの講演の部分、およびそのお二人と東大の柴崎教授も交えてのトークセッションを聴いたので、そのメモを残しておく(一部記憶違いがあるかもしれません)。

【後藤正徳】(グーグル株式会社シニアエンジニアリングマネージャ)
「東日本大震災と地理空間情報~グーグルの事例を通じて~」

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東日本大震災では「goo.gl/saigai」 のサイトを立ち上げた。
・これはグーグルのミッション「Googleの使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて、使えるようにすること」に添った行動。
・東日本大震災が起こる前からGoogleには災害対応のチームがあり、世界のどこかで起きている災害に常に対応している。→www.google.org/crisisresponse

災害は地理や空間と結びついた生きた情報が必要となる。

東日本大震災のときに展開したジオ系サービスは以下のとおり
・被災地の衛星写真
・被災地でのストリートビュー(震災前と震災後を残す)
・地図による災害情報
・避難所情報
・自動車通行実績マップ:モバイル版も展開
・電車遅延情報:地図へのマッピング
・計画停電の地図へのマッピング
災害を通じて様々な地理空間情報が地図を中心としたビューに整理された。

避難情報マップは、
Ver.1
・震災当日から未明にかけて作成
・各自治体で定義された「避難先リスト」からデータを作成
・最初から完璧を極めるのではなくとにかく出す。
Ver.2
データの入手方法が課題
・モバイル用IFからユーザ入力
・毎日新聞
・自治体
・外部の協力者
というように、情報の集約と迅速なリバイスを最優先にした。

自動車通行実績マップは
・これまでもホンダとパイオニアが会員への情報提供していたものを、震災の翌日からホンダが無料でKMLデータ提供した。
・この情報をグーグルがサイトで見やすい形にして提供した。
・普段から使っているツールの応用なので短期間に対応できた。

震災に即応した可視化技術
・GoogleMapsAPI,Googleドキュメント,Google app engine,Google fusion tables
・Google fusion tablesが迅速な可視化に貢献
「格納・解析・可視化」を一括処理できるデータベース
複雑なジオデータを共有する各種手法
・Googleマイマップ、Google fusion tables、KML、GoogleMapsAPI
このようなインターネット上で多様な地理空間情報を即座に可視化し、ユーザに公開・提供できるプラットフォームが充実しつつあることが、今回の迅速な対応につながった

被災者とつながる情報
Person Finder
・60万以上の消息者情報を登録した。
・Ganbareプロジェクト:避難所の写真をPicasaにアップしそれをPerson Finderに人力で登録。最初は社員がやったいたが、のちにユーザにおまかせ数千人近いボランティアが登録作業を行った。
・モバイルを活用した被災地向け情報
・被災地写真・動画の共有:震災前の記憶を共有
・ボランティアによる震災の位置情報と集約表示
・Hac For Japan:
・ユーザ開発による情報共有サイト:GoogleMapAPIをツールとして利用

まとめ
・国・自治体によリ提供される情報がPDFを主体としたものでありマシンリーダブルでないのが、今回感じた問題点であり今後の課題。
・ゆるやかな情報の集約や最初から完璧を目指さない迅速な対応が大事だと感じた。
・ネット接続できない状況が多々あり、それにどのように対応してゆくのかも今後の課題。


【佐々木俊尚】「G空間とソーシャルメディアはどう連携していくのか」
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SoLoMo(ソーシャル、ローカル、モバイル)が話題になっている。
→モバイル機器によって、ソーシャルメディアが新しい地平を生みつつある。

地理空間情報はソーシャルメディアにとってどういう意味があるのか

マスメディアの衰退とミドルメディアの勃興
・同じ仕事分野、同じ業界、同じ趣味、同じ年代、同じ性別、そして同じ地域。これらがソーシャルグラフやインタレストグラフというもの。
・地域情報はインタレストグラフの構成要素。

ソーシャルメディアにとっては何を軸にして結びついているかが大事

地理空間情報とソーシャルメディアは親和性が高い
・これまでは地理空間情報はビジネス化しにくかったが、ロングテールモデルによりビジネス化が可能になった(ex.craigslist:新聞からビジネスを奪った)。全世界で同じビジネスを展開することにより、少額でも広く儲けるというロングテールモデルが可能となった。

モバイルとソーシャルメディア
黎明期:
・場の情報を得る 
・居場所を友人に通知する(GoogleLatitude)プライバシーと抵触しやすい
現在:「場」と「ソーシャル」をつなげる
・友人と共有:foursqure→チェックインによる居場所の通知(選択によるプライバシー問題の回避)
・ジオフェンシング:領域内に入るとクーポンが得られる。アプリを起動しておくだけで決済が出来る
・その場にいる人たちが友人になる:ソーシャルグラフを軸にしたソーシャルメディアではなく場所を軸としたソーシャルグラフ ex. Color
・その場についての「視座」を得る:foursquareがザガットサーベイ、WSJと提携、ブラタモリやちいさんぽとの連携もあり
・場を浮遊していくモノとのつながり:FoodTrack(屋台)がTwitterでマーケティング:セールス情報や場所情報

SoLoMoの組み合わせは無限にある。その可能性をどこまで実現できるか

ピンポイントの位置情報も=RFIDの利用で可能に


【パネルディスカッション】(柴崎、後藤、佐々木)
「次にくるWaveって何だ!?」

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都市OSの推進をしようとした時に、最もネックになることは?
柴崎:
・緯度経度が基本的なidだがそれ以外にも共通のフックを持つ必要がある。
・プロットしただけではダメで、量れてないところをいかに量るか

つぶやき、写真、位置情報、ゲームに続く次のコンテンツは?
佐々木:
・位置情報の標準化が出来てない。緯度経度だけではダメ。何のお店なのか?どこの部屋なのか?
・様々な情報を社会として利用するために標準化が必要
・トランスメディア:最初に様々なメディアチャネルを横断的に使ったコンテンツの表現 ex. 英国の映画の例
・自分がいる場所の周辺すべてをメディアに取り込む→ピンポイントな位置情報が必要
・ゲーミフィケーション:何かやると何かご褒美がもらえる=ゲーム感覚が得られる
・トランスメディアとゲーミフィケーションの融合により新しいユーザ体験が得られる

震災の情報提供で、公共情報の利用で困ったことは?
後藤:
・今回の震災では、思ったより政府、自治体の情報は使えなかった。
・避難所の情報はありがたかったが、PDFなのでマシンリーダブルではないので使えない。
・テキストファイルかCSVで欲しい。ITリテラシーの欠如を感じた。情報を活用するという観点についてもう少し考えたほうがいい。
・自治体から政府への提言が出来ない。
柴崎:
・自治体の情報は集めて集約するだけで有益なものが多いので、せめてクロウリングしやすいようにして形式を変えないで倉寺やりやすい
佐々木:
・ティム・オライリー「ガバメント2.0」言い出してる。データベースは政府が持つ。共通APIで公開。そのデータを使うアプリケーションは民間が行う。東京電力消費電力状況、当初PDF→経産省が間に入ってCSV。他省庁の管轄データを経産省が温度取れるか?IT戦略本部、民主党になって機能してない。

モバイルを中心としたLBS(LocationBasedServices)は地方を活性化する効果が高いか?
佐々木:
・エリアの広さの問題ではなく、ビジネスの大きさの問題。一番Facebookページを使って効果があるのは町のケーキ屋さんなどスモールビジネス。顔の見える人とつながるためのツール。
後藤:
・スモールメディアムビジネスが顧客にリーチする可能性を秘めている。六本木NFCの実験。
佐々木:
・決済プラットフォームという考え方がでてきている。ex.Paypal、Amazonペイメント、Googleチェックイン
・ジオフェンシングと決済プラットフォームを組み合わせると決済水平分業化的なビジネスには大きなメリットとなる。
・現在の流れは、垂直統合型のビッグビジネスより水平分業型のスモールミディアムビジネスが儲かる時代になってきているのでは。

従来型携帯ユーザとスマートフォンユーザの壁を取り除いたビジネスがLBSで生まれる可能性はあるのか?
佐々木:
・ガラケーに将来はない。機能限定モデルが一般モデルに置き換わるのはワープロ機にあるように基本的な流れ。
・グリーの田中社長も3~5年でガラケーは終わりと。Web業界が盛り上がったのはWeb2.0の2006年頃。Web業界はソーシャルゲームに活路を見出しているが、それでいいのかという問題はある。
後藤:
・位置情報についてはスマートフォンのほうが幅が広い情報がとれる自由度が増している。

ビッグデータの活用は新しいサービスを創りだす可能性は高いか?
柴崎:
・ビッグデータはビッグだから価値があるのではない。スモールであればそのほうがいい。
・ビッグデータについては何をコンシスタントなキーにするのかをしっかり考えたほうがいい。
・何のつながりのないデータをいっぱい集めてもしようがない。
佐々木:
・人間が絡むデータはビッグデータの中に多い。個人情報保護法に抵触して使えないケースが多い。

準天頂衛星や屋内観測との連携など、海外展開に向けて必要なことは?
佐々木:
・日本の目端の利くプラットフォーム事業者は、東南アジアを目指している。
後藤:
・垂直な位置からのGPS情報は都市部の位置情報に取ってはありがたい。
日本の地図は異常に精度が高い。Googleは自分で地図を作った。日本の地図の精度はアドバンテージになる。

最後に
佐々木:
・ロケーションの世界はまだまだブルーオーシャンなので日本の企業も頑張る余地がある。
柴崎:
・海外で試験的にやってみてうまく行ったら日本に持ってくるという考え方がいいのでは。
後藤:
・人間生活に関わる情報は位置情報を持つ。今後も位置を中心にした情報の整理は今後も伸びてゆく分野。

マイニングナイト

マイニングナイト第1部(トークセッション)

先週の金曜日(11月11日)、関内で開催された「マイニングナイト」に参加した。「マイニングナイト」の「マイニング」とは「データマイニング」のことで、大量のデータを分析することをいう。この日は雨の上にサッカー日本代表戦もあったのでエントリーしたことを若干悔やみつつ参加したのだが、結果は大正解。非常に楽しく意義深い催しだった。以下その時のメモです(若干、記憶違いの部分があるかも知れません)。

内容は、データマイニングについて
・清田陽司さん(株式会社ネクスト技術基盤本部リッテル研究所)
・橋本大也さん(データセクション株式会社)
・アマルさん(オーマ株式会社)
のお三方がトークセッションするというもの。

まず、お三方がそれぞれの会社で何をやっているかということをデータ・マイニングという観点から説明があった。この部分は「ふーん」という感じ。書評ブログの人だと思っていた橋本大也さんがソーシャルメディア分析サービスの会社の会長さんだったのには少しビックリ。あとオーマ株式会社のサービスのSPYSEEは検索結果でたまに見かけることがあったので、そういうものだったんだなと納得。

株式会社ネクスト 技術基盤本部 リッテル研究所 - NEXT Co.,Ltd. Technology Platform Department Littel Laboratory.
清田陽司さんの株式会社ネクスト リッテル研究所


データセクション株式会社 | ソーシャルメディア分析ツールを提供
橋本大也さんのデータセクション株式会社


オーマ株式会社 - あのひと検索 SPYSEE [スパイシー]
アマルさんのオーマ株式会社



面白かったのは後半のパネルディスカッション。モデレータの三津石さんからの「今はWebデータをマイニングしているが、それ以外で面白そうなものは?」とのテーマについて、橋本大也さんからいくつか非常に興味深い実例が紹介された。

【ジェファーソン高校の性的関係グラフ】
恋愛関係ネットワークを可視化した「ジェファーソン高校恋愛構造図」 - GIGAZINE
アメリカのある高校について、過去18ヶ月間の間の恋愛相手や性的関係を持った相手を回答してもらい、それを図にしたものがこの「ジェファーソン高校恋愛構造図」と呼ばれているもの。青い点が男子生徒、ピンク色が女子生徒。線でつながっているのは恋愛関係にあるということ。数字はそのパターンが何組存在したかと言うこと。


【Bijostagram】
きれいなおねいさんのあつめかた:Bijostagramのはなし。 - TMBのおぼえがき
Instagramに投稿された写真の中から、データ分析をして自動的に美女の写真を抽出するWebサービス


【PhotoDNA】
Facebook、児童ポルノ対策にMicrosoftの画像照合技術「PhotoDNA」を導入 - ニュース:ITpro
児童ポルノ対策のために、マイクロソフトが児童ポルノの映像を自動抽出する技術を開発


【Flight Caster】
FlightCaster
過去の膨大なデータから6時間後のフライトの遅れをかなりの精度で予測するサービス


【Recorded Future】
GoogleとCIAが投資する「世界監視システム」 ? WIRED.jp Archives
リアルタイムでウェブを監視し、「未来を予測する」

あと、Web上で見つからなかったが、アメリカでバスケットには「試合の流れ」がないことをデータマイニングで実証した研究があるという実例も。

アマルさんからはオーマ社のSPYSEEの次に提供を始めたサービスの話があった。
『READY FOR?』
READYFOR? (レディーフォー) | クラウドファンディング
少額の資金をオンラインで多数から募るクラウドファンディング

ここで面白かったのは、資金が集まるプロジェクトには傾向が見られるということ。一つはボランティアや職人的なものにお金が集まりやすい。もう一つは「顔」が出ていないプロジェクトには全くお金が集まらない、とのこと。

もう一つのサービスは
『お花サプライズ』
ソーシャルフラワーギフト
お花サプライズはfacebookを利用し、誕生日を迎える友人に みんなで花を贈るサービス


ここでも面白かったのは、特定の人が加わるか加わらないかによって、盛り上がり方が全然違うということ。これで思い出したのはマルコム・グラッドウェルの『急に売れ始めるにはワケがある』のなかで爆発的な流行や6次の隔たりに大きく貢献しているという「コネクター」の存在。
関連記事→急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則




この「マイニングナイト」に参加して特に大きな気付きだったのは、これまでデータマイニングというとデータありきで分析をどういう切り口でやるのかということしか考えたことがなかったが、ソーシャルメディアやスマートフォンの普及でデータマイニングの対象となるデータが量だけでなく種類も急速に増大しており、これまでになかったような分析が可能になりつつあるということ。

おりしも同じ日にTwitterでWired Japanのこの記事が話題になった。
データ革命が、欧州サッカーを「マネーボール化」する(その1) ? from 『WIRED』VOL.2 ? WIRED.jp 世界最強の「テクノ」ジャーナリズム

僕はサッカー版『マネーボール』と囃していただけだったが、河合太郎さんはデータ面に着目。

これも「第一次産業」は、一体どうやってデータを取るかというところなんだよな。一番イノベーティブなのは実はそこだと思う。 / “データ革命が、欧州サッカーを「野球化」する(その1) – from 『WIRED』VOL.2 « WIRED…” http://t.co/Geq4XHIUFri Nov 11 05:35:02 via Hatena



なお、最後のほうの質問で「頭の固いクライアントにデータマイニングの必要性をわかってもらう一言は?」の質問には皆さん言葉を濁していたように感じられたが、素人考えでは今話題の『マネーボール』を観てもらうかマイケル・ルイスの原作を読んでもらうのが一番のように思える。データで野球の戦術を分析する「セイバーメトリクス」もデータマイニングの一種だと思うのだが、いかがでしょう?
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(2006/03/02)
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とにかく、いろいろ気付きの多い一日だった。主催者およびパネラーの皆さんありがとうございました。

助けあいジャパンチャリティセミナー

「ソーシャルシフト」斉藤徹さん&「明日のコミュニケーション」さとなおさん出版記念講演会 | PeaTiX

一昨日開催された『助けあいジャパンチャリティセミナー』に出席した。これは、さとなおさんが執筆した『アスへのコミュニケーション』と斉藤徹さんが執筆した『ソーシャルシフト』の刊行記念講演であると同時に、その講演会収入を3.11復興支援「助けあいジャパン」プロジェクトに寄付するチャリティイベントにもなっている。

もともとブログやTwitterでお二人の発信情報を興味深く感じフォローしていた。そのお二人の生の声が聞けるチャンスで、しかも、参加料金が復興支援プロジェクトの助けになるということで迷わず参加することにしたので、備忘録的にメモを残しておきます。(若干の記憶違いがあるかも知れません)

さとなおさんのお話
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ソーシャルメディアについて
時代がほんとうに変わってきた。エジプト革命が「カリスマリーダー」なしで起こったのはとても「ソーシャルメディア的」。

東日本大震災でも同じような動きがあった。3月11日の夜のソーシャルメディアはプロジェクトがいくつも立ち上がり始めて、奇跡を見るような感じがした。

ブログ時代にはこのような動きはなかった。昔はマスメディアという発信者がいて一般の人はそれを受けるだけ。ブログ時代は、一般の人に近いブロガーも発信者となったがそれは個別の動きだった。ソーシャルメディア時代になって、「関与する生活者」=アクションする人たちがソーシャルメディアでつながることができるようになった。

「関与する生活者」とは、問題意識や当事者意識を持って行動する人のこと。社会、文化、消費に大きな影響を与えるようになっている。しかも潜在関与者やプチ関与者も「RTボタン」や「いいね!ボタン」を押すだけで気軽に関与できるようになっている。

これまでは情報の発信者と受信者がはっきり分かれていたが、すべての受信者が発信者になれる時代になった。そしてその情報は全員のソーシャルグラフを通じて爆発的に広がる。ソーシャルグラフは情報インフラになった。

ソーシャルグラフ時代の「クチコミ」はハイパークチコミだ。ソーシャルメディア登場   以前のクチコミとは桁違いの爆発力を持つ。

「関与する生活者」「潜在関与者」「プチ関与者」が大勢つながり爆発的に情報を広め実際に行動する。ソーシャルメディアは社会や消費に大きな影響を与えるプラットフォームになった。

マーケティングについて
消費者の心理プロセスは、これまではAIDMAやAISASが注目されていたが、ソーシャルメディア時代にはSIPSが注目され、現在はその3つが起こっている過渡期。

SIPSとは、Sympathize(共感する)、Identify(確認する)、Participate(参加する)、Share,Spread(共有・拡散する)。

AIDMAの対象商品はコモディティ商品で、対象者はネット利用しない人
AISASの対象商品は高額商品で、対象者はリアルもネットも利用する人
SIPSの対象商品はあらゆる商品で、対象者はソーシャルメディアを利用する人

これまではアテンションで認知を増やしてきたが、これからは共感で伝播を増やす。またこれまでは新規顧客を獲得することが重要だったが、これからは既存顧客を大切にすることが重要。

時代は「マスメディア」から「マンメディア」へ。「マンメディア」の主体は生活者。人が人に伝えることで出来上がるメディア。流通貨幣は「共感」。

これからのマーケティングで重要なことは、
・情報をおせっかいに広げてくれる「エバンジェリスト」を味方に付けること。
・発信者への共感を丁寧に獲得すること
100万人の新規顧客に薄く伝えるより、100人のエバンジェリストに伝えることが大事。

「何を」言うかより「誰が」言うかが重要になってくる。

まとめとして
ソーシャルメディアを闇雲に礼賛するつもりはないが、すごい転機とチャンスが訪れている。ソーシャルメディアは色んな壁(人種、性別、年齢など)を乗り越え動きを加速する。

「時代は変わる」というより「時代を変える」でいこう。


斉藤徹さんのお話

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ソーシャルメディアというのは、情報ツールのことではなく、オンラインで会話している人々それ自体のこと。

人々はかつてないほど親密になった。信頼のきづなによって。生活者が変わりビジネスが変わる。人々がつながることにより社会がシフトする。

Facebook上の「一人当たりの情報共有量」が毎年2倍ずつ増加している。このような指数関数的な増加は「パラダイムシフト」を引き起こす。昔は「ムーアの法則」だったがこれからは「シェアの法則」

Googleは「機械がリコメンド」したが、ソーシャルメディアは「友人がリコメンド」する。
情報が友人を介して伝わる時代になった。

情報の流通の可否を発信者(マスメディア)ではなく中継者が決める時代。クチコミはコントロール不能なので透明な世界になってゆく。不誠実はブランディングは通用しない。

トフラーの「パワーシフト」という概念がある。力の源泉が「暴力」→「富」→「知識」へとシフトしてきているというものだが、その後に続くものが「共感」。「共感」を得るものが力を得る。
 ex. ユナイテッド航空とギターを壊された無名のミュージシャンの争いで、Youtubeで「共感」を得たミュージシャンが勝った。

Amazonの匿名のクチコミでもある程度の影響がある。友人のクチコミなら当然もっと影響力がある。そういう時代。

マーケティング的には、サイレントマジョリティの声をリアルタイムに傾聴し分析できる、マーケッター待望のツールがソーシャルメディア。
 ex. ソフトバンクではTwitterのソフトバンクに関するつぶやきを関係部署で共有。相談窓口からは得られない情報がたくさん収集できている。

「ソーシャルメディアのクチコミパワーをうまく活用して売上や利益を上げる」というのは間違い。
厚化粧のブランディングをやめ正しく顧客を把握し、魅力的な「ブランドの約束」を掲げ、それに基づく満足を与え続ける。人間関係と同様の「ロング・エンゲージメント」が重要。

これからのマーケティングは「ロイヤリティ・ループ」の構築が重要。
購入してもらった後がキモ。支持してもらって「きづな」を構築しリコメンドを得る。勝った人に「よくなかった」と言われたらおしまい。「きずな」が十分深まると「ロイヤリティ・ループ」が構築される。

顧客のロイヤリティを得るためには、優れた体験が大事。おもてなしの心でのサービスによって顧客は感動する。ソーシャルメディアを最も追い風にしているのは心から愛され共感されているブランド。
 ex. ザッポス、apple、スターバックスなど




お二人は中学時代の同級生ということだったが、同じように優しい雰囲気で、フレンドリーかつ丁寧にプレゼンされていて、とても好感が持てた。まさに「共感」のマーケティングを地でいっているというようにも取れた。

お二人ともマーケティング関係の方なので、マーケティング中心の話ではあったが、さとなおさんは「助けあいジャパン」プロジェクトを主催されているし、斉藤さんが作ったビデオはジョンレノンが出てきたりAppleの「Think different」のCMが挿入されていたり、マーケティングのみならず社会を変えていこうという高い意識がベースに感じられてとても嬉しく刺激になった。

『スティーブ・ジョブズ脅威のイノベーション』刊行記念イベント「ジョブズ流を自分の力に!」

スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション―人生・仕事・世界を変える7つの法則スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション―人生・仕事・世界を変える7つの法則
(2011/06/30)
カーマイン・ガロ

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『スティーブ・ジョブズ脅威のイノベーション』を書いたカーマイン・ガロさんの刊行記念イベント「ジョブズ流を自分の力に!」に参加した。

カーマイン・ガロさんはかなり話題になった『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』の著者で、『脅威のプレゼン』がプレゼンテーションのハウツー本としてのみならず経営書として読まれていることから、『スティーブ・ジョブズ脅威のイノベーション』を書くことにしたという。

スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン―人々を惹きつける18の法則スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン―人々を惹きつける18の法則
(2010/07/15)
カーマイン・ガロ

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本イベントでは時間が限られているため、『スティーブ・ジョブズ脅威のイノベーション』で挙げられている7つの法則のうち最も大事な2つの法則を中心に話が始まった。

(1)「Do what you love(大好きなことをする)」=Passion(情熱)
「Passionなしではイノベーションを起こすことも社会を動かすこともできない。」とジョブズ自身が言っている。またアップルに復帰したときのスピーチでもジョブズは「Passonを持った人のみが社会を変えることができる」と言っている。

(2)「Put a dent in the universe(宇宙に衝撃を与える)」=Vsion(ビジョン)
優れたビジョンはエバンジェリストを惹きつける。そしてエバンジェリストがいなければ1人ではイノベーションを起こすことができない。

またビジョンがあれば、人に見えないものが見えてくる。例えば、マッキントッシュで採用されたGUI(グラフィカル・ユーザー・インタフェース)の元はゼロックスが開発したものだったが、ビジョンのないゼロックスはそれを活かすことができなかった。

スターバックスの創業者ハワード・シュルツは、TVのインタビューでコーヒーについては全く語らずビジョンについてのみ語った。「スターバックスは、コーヒー・ビジネスをやっているのではなく、ピープル・ビジネスをやっているのだ」

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カーマイン・ガロさん外村仁さん

一通りカーマイン・ガロさんからのスピーチが終わったあと、質疑応答が始まった。そのときに印象に残った言葉は、以下の通り。

イノベーションは全くの無から造り出す必要はなく、異なった分野のものをつなげることから生まれる。例えば、MacBookの磁石式の電源ケーブルは、日本の炊飯器や湯沸かし器の磁石式の電源ケーブルからヒントを得たものだ。

またマッキントッシュは美しいフォントを持った初めてのPCとして有名だが、それはジョブズが大学を中退して純粋に興味を持った「カリグラフィー」(西洋における書道のようなもの)が結びついている。様々な分野のものが結びついて創造性が発現するのだ。

イノベーションは多くの人の前に転がっている。それに気づくためにはいろいろなものに対する感度を上げなければならない。そのためには様々な経験をするといい。
※同じことをティナ・シーリグさんの講演でも聞いた→ティナ・シーリグ氏初来日講演会

マルコム・グラッドウェルの『天才! 成功する人々の法則』を下敷きにしたと思われる「2つの法則以外にもタイミングが重要ではないか?」という質問に対しては、『スティーブ・ジョブズ脅威のイノベーション』の解説を書いている元アップルの外村仁さんから回答があった。

たしかにタイミングは重要で、YouTubeのようなサービスはそれ以前にも幾つもあってそれが成功したかどうかはタイミングによるもの。ベンチャービジネスで失敗した場合、日本では検討が不十分だったなどとそれ以降萎縮してしまいがちだが、タイミングが悪かったと割り切ってトライし続けることが大事なのでは?

外村さんの話で他に印象的だったのは、次の言葉。

3月11日以降シリコンバレーに来る日本人が増えたし、それを支援するようなイベントも激増している。不幸な出来事ではあるが、それで奮起した部分がありチャンスと捉えていきたい。



カーマイン・ガロさんの話は当然のことながら『スティーブ・ジョブズ脅威のイノベーション』に添った部分が多くそれほど印象的ではなかったが、かなりいい体格でいつもニコニコしつつ丁寧に受け答えしてくれたのが、温かい人柄が伺えて好印象だった。持参した『スティーブ・ジョブズ脅威のイノベーション』にサインもしてもらいました。

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