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地理空間情報の講演会『G空間WAVE2011』Google後藤正徳さん、佐々木俊尚さん

11月24日 G空間WAVE2011 CSIS+gコンテンツワールド(東京都)

先週の木曜日(11月24日)に『G空間WAVE2011』に参加した。1日通しての講演のうちグーグルの後藤さんと佐々木俊尚さんの講演の部分、およびそのお二人と東大の柴崎教授も交えてのトークセッションを聴いたので、そのメモを残しておく(一部記憶違いがあるかもしれません)。

【後藤正徳】(グーグル株式会社シニアエンジニアリングマネージャ)
「東日本大震災と地理空間情報~グーグルの事例を通じて~」

IMG_0518

東日本大震災では「goo.gl/saigai」 のサイトを立ち上げた。
・これはグーグルのミッション「Googleの使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて、使えるようにすること」に添った行動。
・東日本大震災が起こる前からGoogleには災害対応のチームがあり、世界のどこかで起きている災害に常に対応している。→www.google.org/crisisresponse

災害は地理や空間と結びついた生きた情報が必要となる。

東日本大震災のときに展開したジオ系サービスは以下のとおり
・被災地の衛星写真
・被災地でのストリートビュー(震災前と震災後を残す)
・地図による災害情報
・避難所情報
・自動車通行実績マップ:モバイル版も展開
・電車遅延情報:地図へのマッピング
・計画停電の地図へのマッピング
災害を通じて様々な地理空間情報が地図を中心としたビューに整理された。

避難情報マップは、
Ver.1
・震災当日から未明にかけて作成
・各自治体で定義された「避難先リスト」からデータを作成
・最初から完璧を極めるのではなくとにかく出す。
Ver.2
データの入手方法が課題
・モバイル用IFからユーザ入力
・毎日新聞
・自治体
・外部の協力者
というように、情報の集約と迅速なリバイスを最優先にした。

自動車通行実績マップは
・これまでもホンダとパイオニアが会員への情報提供していたものを、震災の翌日からホンダが無料でKMLデータ提供した。
・この情報をグーグルがサイトで見やすい形にして提供した。
・普段から使っているツールの応用なので短期間に対応できた。

震災に即応した可視化技術
・GoogleMapsAPI,Googleドキュメント,Google app engine,Google fusion tables
・Google fusion tablesが迅速な可視化に貢献
「格納・解析・可視化」を一括処理できるデータベース
複雑なジオデータを共有する各種手法
・Googleマイマップ、Google fusion tables、KML、GoogleMapsAPI
このようなインターネット上で多様な地理空間情報を即座に可視化し、ユーザに公開・提供できるプラットフォームが充実しつつあることが、今回の迅速な対応につながった

被災者とつながる情報
Person Finder
・60万以上の消息者情報を登録した。
・Ganbareプロジェクト:避難所の写真をPicasaにアップしそれをPerson Finderに人力で登録。最初は社員がやったいたが、のちにユーザにおまかせ数千人近いボランティアが登録作業を行った。
・モバイルを活用した被災地向け情報
・被災地写真・動画の共有:震災前の記憶を共有
・ボランティアによる震災の位置情報と集約表示
・Hac For Japan:
・ユーザ開発による情報共有サイト:GoogleMapAPIをツールとして利用

まとめ
・国・自治体によリ提供される情報がPDFを主体としたものでありマシンリーダブルでないのが、今回感じた問題点であり今後の課題。
・ゆるやかな情報の集約や最初から完璧を目指さない迅速な対応が大事だと感じた。
・ネット接続できない状況が多々あり、それにどのように対応してゆくのかも今後の課題。


【佐々木俊尚】「G空間とソーシャルメディアはどう連携していくのか」
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SoLoMo(ソーシャル、ローカル、モバイル)が話題になっている。
→モバイル機器によって、ソーシャルメディアが新しい地平を生みつつある。

地理空間情報はソーシャルメディアにとってどういう意味があるのか

マスメディアの衰退とミドルメディアの勃興
・同じ仕事分野、同じ業界、同じ趣味、同じ年代、同じ性別、そして同じ地域。これらがソーシャルグラフやインタレストグラフというもの。
・地域情報はインタレストグラフの構成要素。

ソーシャルメディアにとっては何を軸にして結びついているかが大事

地理空間情報とソーシャルメディアは親和性が高い
・これまでは地理空間情報はビジネス化しにくかったが、ロングテールモデルによりビジネス化が可能になった(ex.craigslist:新聞からビジネスを奪った)。全世界で同じビジネスを展開することにより、少額でも広く儲けるというロングテールモデルが可能となった。

モバイルとソーシャルメディア
黎明期:
・場の情報を得る 
・居場所を友人に通知する(GoogleLatitude)プライバシーと抵触しやすい
現在:「場」と「ソーシャル」をつなげる
・友人と共有:foursqure→チェックインによる居場所の通知(選択によるプライバシー問題の回避)
・ジオフェンシング:領域内に入るとクーポンが得られる。アプリを起動しておくだけで決済が出来る
・その場にいる人たちが友人になる:ソーシャルグラフを軸にしたソーシャルメディアではなく場所を軸としたソーシャルグラフ ex. Color
・その場についての「視座」を得る:foursquareがザガットサーベイ、WSJと提携、ブラタモリやちいさんぽとの連携もあり
・場を浮遊していくモノとのつながり:FoodTrack(屋台)がTwitterでマーケティング:セールス情報や場所情報

SoLoMoの組み合わせは無限にある。その可能性をどこまで実現できるか

ピンポイントの位置情報も=RFIDの利用で可能に


【パネルディスカッション】(柴崎、後藤、佐々木)
「次にくるWaveって何だ!?」

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都市OSの推進をしようとした時に、最もネックになることは?
柴崎:
・緯度経度が基本的なidだがそれ以外にも共通のフックを持つ必要がある。
・プロットしただけではダメで、量れてないところをいかに量るか

つぶやき、写真、位置情報、ゲームに続く次のコンテンツは?
佐々木:
・位置情報の標準化が出来てない。緯度経度だけではダメ。何のお店なのか?どこの部屋なのか?
・様々な情報を社会として利用するために標準化が必要
・トランスメディア:最初に様々なメディアチャネルを横断的に使ったコンテンツの表現 ex. 英国の映画の例
・自分がいる場所の周辺すべてをメディアに取り込む→ピンポイントな位置情報が必要
・ゲーミフィケーション:何かやると何かご褒美がもらえる=ゲーム感覚が得られる
・トランスメディアとゲーミフィケーションの融合により新しいユーザ体験が得られる

震災の情報提供で、公共情報の利用で困ったことは?
後藤:
・今回の震災では、思ったより政府、自治体の情報は使えなかった。
・避難所の情報はありがたかったが、PDFなのでマシンリーダブルではないので使えない。
・テキストファイルかCSVで欲しい。ITリテラシーの欠如を感じた。情報を活用するという観点についてもう少し考えたほうがいい。
・自治体から政府への提言が出来ない。
柴崎:
・自治体の情報は集めて集約するだけで有益なものが多いので、せめてクロウリングしやすいようにして形式を変えないで倉寺やりやすい
佐々木:
・ティム・オライリー「ガバメント2.0」言い出してる。データベースは政府が持つ。共通APIで公開。そのデータを使うアプリケーションは民間が行う。東京電力消費電力状況、当初PDF→経産省が間に入ってCSV。他省庁の管轄データを経産省が温度取れるか?IT戦略本部、民主党になって機能してない。

モバイルを中心としたLBS(LocationBasedServices)は地方を活性化する効果が高いか?
佐々木:
・エリアの広さの問題ではなく、ビジネスの大きさの問題。一番Facebookページを使って効果があるのは町のケーキ屋さんなどスモールビジネス。顔の見える人とつながるためのツール。
後藤:
・スモールメディアムビジネスが顧客にリーチする可能性を秘めている。六本木NFCの実験。
佐々木:
・決済プラットフォームという考え方がでてきている。ex.Paypal、Amazonペイメント、Googleチェックイン
・ジオフェンシングと決済プラットフォームを組み合わせると決済水平分業化的なビジネスには大きなメリットとなる。
・現在の流れは、垂直統合型のビッグビジネスより水平分業型のスモールミディアムビジネスが儲かる時代になってきているのでは。

従来型携帯ユーザとスマートフォンユーザの壁を取り除いたビジネスがLBSで生まれる可能性はあるのか?
佐々木:
・ガラケーに将来はない。機能限定モデルが一般モデルに置き換わるのはワープロ機にあるように基本的な流れ。
・グリーの田中社長も3~5年でガラケーは終わりと。Web業界が盛り上がったのはWeb2.0の2006年頃。Web業界はソーシャルゲームに活路を見出しているが、それでいいのかという問題はある。
後藤:
・位置情報についてはスマートフォンのほうが幅が広い情報がとれる自由度が増している。

ビッグデータの活用は新しいサービスを創りだす可能性は高いか?
柴崎:
・ビッグデータはビッグだから価値があるのではない。スモールであればそのほうがいい。
・ビッグデータについては何をコンシスタントなキーにするのかをしっかり考えたほうがいい。
・何のつながりのないデータをいっぱい集めてもしようがない。
佐々木:
・人間が絡むデータはビッグデータの中に多い。個人情報保護法に抵触して使えないケースが多い。

準天頂衛星や屋内観測との連携など、海外展開に向けて必要なことは?
佐々木:
・日本の目端の利くプラットフォーム事業者は、東南アジアを目指している。
後藤:
・垂直な位置からのGPS情報は都市部の位置情報に取ってはありがたい。
日本の地図は異常に精度が高い。Googleは自分で地図を作った。日本の地図の精度はアドバンテージになる。

最後に
佐々木:
・ロケーションの世界はまだまだブルーオーシャンなので日本の企業も頑張る余地がある。
柴崎:
・海外で試験的にやってみてうまく行ったら日本に持ってくるという考え方がいいのでは。
後藤:
・人間生活に関わる情報は位置情報を持つ。今後も位置を中心にした情報の整理は今後も伸びてゆく分野。

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