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ビブリア古書堂の事件手帳

『ビブリア古書堂の事件手帳』、TVで紹介されていて食指が動いていたところに、いつも行く本屋でちょうど平積みになっていたので読んでみた。ジャンル的には「ライトノベル」なんだろうか。ま、眼鏡で人見知りの巨乳美人がヒロインって設定なんかは、いかにも「ライトノベル」。ただし内容は結構凝っていて「ライトノベル」とも言い切れない。

鎌倉にある古本屋『ビブリア古書堂』がこの小説の舞台。主人公はそこでアルバイトする若者で、ヒロインはさっき言った「眼鏡で人見知りの巨乳美人」の古本屋の店主。ただこの人、本に関しての知識と本に係る洞察力が半端じゃない。

殺人事件のような派手な謎は起きないけれど、日常のなかで起こるちょっとした事件を、本に関する情報を手がかりに見事に解決する。第1巻などでは怪我をして入院中にほとんど本に関する情報のみで事件を解決するのだから「アームチェア・ディテクティブ」の系統に位置する気もする。

事件の軽さとその謎を解く鮮やかさは、海外ではチェスタートンの「ブラウン神父シリーズ」や北村薫の「円紫さんシリーズ」などを連想させる(ちょっとほめ過ぎかな)。また本が重要な役割を担うミステリーではジョン・ダニングの『死の蔵書』とか思い出す。『死の蔵書』も古書に関して博覧強記を誇る刑事が主人公だった。

『ビブリア古書堂の事件手帳』でテーマになっている本は以下のとおり

【ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち】
第一話:夏目漱石『漱石全集・新書版』(岩波書店)
第二話:小山清『落穂拾ひ・聖アンデルセン』(新潮文庫)
第三話:ヴィノグラードフ・グジミン『論理学入門』(青木文庫)
第四話:太宰治『晩年』(砂子屋書房)

【ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常】
プロローグ:坂口三千代『クラクラ日記』(文藝春秋)
第一話:アントニイ・バージェス『時計じかけのオレンジ』(ハヤカワ文庫NV)
第二話:福田定一『名言随筆 サラリーマン』(六月社)
第三話:足塚不二雄『UTOPIA 最後の世界大戦』(鶴書房)
エピローグ:坂口三千代『クラクラ日記』(文藝春秋)
キューブリックの映画化で有名なアンソニー・バージェスの『時計じかけのオレンジ』は、内容の異なる旧版と新版があるなんて知らなかった。確かめてみたら僕の持っているのは旧版のほうだった。

僕は重めのテーマを持った「Why done it?」系のミステリーが好きなので、ちょっと軽くて物足りない感はあったけど十分楽しめた。本に関する蘊蓄がいっぱい出てきたりするので本好きの人には楽しい時間が過ごせるんじゃないかな。あと、殺人事件なんかが出てくるシリアスなミステリーが苦手という人にもお勧めなシリーズですね。

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