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17歳のための世界と日本の見方

17歳のための世界と日本の見方―セイゴオ先生の人間文化講義17歳のための世界と日本の見方―セイゴオ先生の人間文化講義
(2006/12/25)
松岡 正剛

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「17歳のための世界と日本の見方」は松岡正剛さんが帝塚山学院大学の人間文化学部で行った「人間と文化」という講義をもとにした本。

内容は

世界と日本をめぐる「意識」や「文化」が歴史的にどのように発生し、変化し、さまざまな対立や融合を生んでいったのかということを、基本的に背景にしています。

とのこと。

そして松岡正剛さんの博覧強記ぶりを活かした

さまざまな現象を「つながりぐあい」で見る見方はどういうものなのかを、それぞれ説明し、交差させようと試みています。

というところがこの本の見どころになっている。

目次は

第一講 人間と文化の大事な関係
第二講 物語のしくみ・宗教のしくみ
第三講 キリスト教の神の謎
第四講 日本について考えてみよう
第五講 ヨーロッパと日本をつなげる


第一から第三講は基礎編のようなもので少し盛り上がりに欠けるが、面白くなってくるのは第四講と第五講。宗教や文化を切り口に歴史を俯瞰したり、キーワードの連想で別の話を始めたり、歴史を輪切りにしてみたり。縦横無尽かつ融通無碍でこれぞ松岡正剛の面目躍如といったところ。

第四講では、日本神話をスタートとして→仏教と神→漢字と仮名文字→「もののあはれ」→浄土信仰→遊行→平家物語→無常観→武士の「死の美学」→浄土真宗→連歌→「冷えさび」→禅→「枯山水→「幽玄」と能、というようにどんどん話が転がるのが非常に楽しい。こういうのが歴史の授業の理想型なんだろうなと思う。

第五講では、ルネサンスからバロックへの変遷を題材に、歴史を輪切りにして

おもしろいことに、16世紀という時代は、世界中に一斉に専制君主が出揃った時代だったんですね。なんといっても、イギリスのエリザベス女王と信長がほぼ同い年、信長のほうが1歳年下の弟分です。

とか

バロックというのは結局、「もうひとつの世界」というものに人々が熱中していった時代だったともいえます。(中略)シェークスピアも歌舞伎も、そういう別世界を見せたのです。

という見方を教えてくれる。ほんと面白い。

他に参考になったのは第三講の

人間文化において、誰がどのようにして一つの国の、あるいは一つの民族の考えかたや思想をまとめていくのか、それをコントロールしていくのかということが、つねに大きな問題になってきたと見たほうがいいのです。また、そういうことに目を向ける力をつける必要があります。


神話(『古事記』や『日本書紀』)には、日本という国がどんなふうにできあがってきたのかということについて、たくさんの重要な情報がひそんでいるからです。



面白かったのは

聖徳太子がどういうことをやった人かは、有名な『日出づる処の天子』という山岸凉子さんのマンガもありますし(笑)、いろんな伝説も含めて多少は君たちも知ってますね。マンガでは聖徳太子は超能力をもったホモセクシャルな美少年だったけど、(略)

『日出づる処の天子』は僕も大好きなマンガだけど、松岡正剛さんこんなものまで読んでるんだ。守備範囲広いなぁ。
日出処の天子 (第1巻) (白泉社文庫)日出処の天子 (第1巻) (白泉社文庫)
(1994/03)
山岸 凉子

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この本は17世紀までで終わってるのが残念。第四講と第五講のような切り口でそれ以降の歴史を俯瞰した続きがあれば是非読みたいと思う。

ところで、松岡正剛さんといえば、印象深いのは稲垣足穂の『人間人形時代』。本の真ん中に「穴」が開いた凄い装丁の稲垣足穂の宇宙論の本。デザインは杉浦康平さん。僕はこの本で稲垣足穂を好きになりました。
人間人形時代人間人形時代
(1975/01/01)
稲垣 足穂

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↑よく見て。本の真ん中に「穴」が開いてます!


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