阪急電車
![]() | 阪急電車 (幻冬舎文庫) (2010/08/05) 有川 浩 商品詳細を見る |
「阪急電車」は短い章立てになっていて、登場人物がしりとりのように主人公をバトンタッチして話が進んでいく。 でも、単に登場人物のしりとりが行われるのではなく、前の章の主人公は次の章の主人公に幸せの連鎖反応を残していく。感動作ってほど大げさなものじゃないけど、なんかほっこりさせてくれる作品になってます。
連鎖反応の作り方のテクニックがとても上手だと感じるけれど、それがすごく自然で嫌味じゃない。また、エピソードのひとつに婚約者を寝取られた女性がその結婚式に乗り込んで復讐する話があって、普通もっとドロドロした話になりがちだと思うけど、この作者はそうならない。そういうのって作者の人間性が出るんじゃないかと思う。
文庫本の帯をみると中谷美紀主演で映画化される模様。普段はあまりないけど、映画化されることを知ったせいか自然とキャスティングしながら読んでた。「ノルウェーの森」のキャスティングにはがっかりしたから、「阪急電車」はこんな感じがいいな。
征志とユキ:図書館で出会う二人なので、知的な感じのする向井理とケツメイシの「さくら」のPVの時の鈴木えみ。
翔子:結婚式に乗り込んで復讐する仕事の出来るOL役には真木よう子(多分この役が映画では中谷美紀かな?)
時江と亜美:ビシビシ的確な発言をしちゃう元気なお婆さんには酒井和歌子で、可愛い孫はこれしかないって感じで芦田愛菜ちゃん。
ミサとカツヤ:外見は派手だけど中身はしっかりしている女子大生役にはちょっと前の水川あさみで、カッコいいけどDVな彼氏役に高岡蒼甫。
悦子と社会人の彼氏:社会人彼氏をリードする高校生役には吉高由里子でアホな社会人の彼氏役は・・・うーん、これ難しいな。イノッチあたりか。
圭一と美帆:背が高くパンク風の大学生役は瑛太で、背が低くてすぐ顔が赤くなっちゃう純情な大学生役に宮崎あおい。
あまりドラマとか見ないので若干情報が古く(=実年齢が高め)なりがちだけど、いかがでしょう?映画の実際のキャスティングと比べるのが楽しみ。