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『マリアビートル』

マリアビートルマリアビートル
(2010/09/23)
伊坂 幸太郎

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伊坂幸太郎の『マリアビートル』は「週刊文春ミステリーベスト10」では国内編第3位、「このミステリーがすごい!」国内編第6位と安定した評価を得ている作品。僕的には「このミス」で1位を取った「悪の教典」よりもこちらのほうが好き。面白かったぁ。

本書は良くも悪くも「伊坂ワールド」。伊坂幸太郎の世界が好きな人には超お勧めだけど、嫌いな人は全然ダメだろう。僕は十分「伊坂ワールド」堪能させていただきました。

近い年代でテクニックのある作家に先日直木賞を獲った道尾秀介がいるが、僕は道尾秀介はあまり好きじゃなくて伊坂幸太郎は大好き。どちらの小説にも意外な展開や結末があるんだけど、道尾秀介の小説には無機質なモノを感じ、伊坂幸太郎の小説にはいつも何かほのぼのとした温かみのようなモノを感じる。

殺人なんかが起こっても、それなりのハッピー・エンディングを迎えてカタルシスを感じることができる。まあ、人生そんなもんじゃないという意見もあろうが、僕はエンタテイメント小説にはそんなリアリティは望まない。小説という虚構の世界で上手に僕を騙して気持ちよくさせてくれればそれでいい。

Wikipediaに載っていたこの作品のあらすじは

元殺し屋の「木村」は、幼い息子に重傷を負わせた相手に復讐するため、東京発盛岡行きの東北新幹線 <はやて> に乗り込む。狡猾な中学生「王子」。腕利きの二人組「蜜柑」&「檸檬」。ツキのない殺し屋「七尾」。彼らもそれぞれの思惑のもとに同じ新幹線に乗り込み、物騒な男たちを乗せた東京発の新幹線は、北を目指して疾走する!

というもの。

『グラスホッパー』と登場人物が一部重なったり共通するエピソードもあるものの、ストーリー的にはつながってなくて単体で読んでも問題ない。この作品で登場する腕利きの二人組「蜜柑」&「檸檬」が殺し屋の割りにしょうもないことばかり喋ってて、まるで『パルプフィクション』のジョン・トラボルタとサミュエル・L・ジャクソンのよう。好きだなぁ、こういう感じ。これぞ伊坂幸太郎だね。

登場人物に冷酷で知恵が回り悪意に満ちた中学生「王子」がいる。湊かなえの『告白』に出てきた悪賢い中学生とかぶるけど、全然格が違う。こちらの中学生は大人を恐怖で自由自在に操る凄い悪。巻末の参考文献に『リスクにあなたは騙される 「恐怖」を操る論理』など3冊ほど社会心理学っぽい本が挙げられているので、それを参考にしたんでしょう。それにしても、それを生かしてこれだけの登場人物を創り上げた伊坂幸太郎の筆力はやっぱり凄い。

東北新幹線という密室の中での予想もつかない展開とスピード感に加えたくさんのアクションシーンがあって、伊坂幸太郎の作品のなかでは最も映像的な作品だと思う。映画化は間違いないんじゃないかな。『ゴールデンスランバー』の映画化が結構満足だったので、これにも期待だな。

関連記事
・『砂漠』
http://kaz1116.blog84.fc2.com/blog-entry-12.html
・『悪の教典』
http://kaz1116.blog84.fc2.com/blog-entry-28.html

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「マリアビートル」伊坂幸太郎

元殺し屋の「木村」は、幼い息子に重傷を負わせた相手に復讐するため、東京発盛岡行きの東北新幹線“はやて”に乗り込む。狡猾な中学生「王子」。腕利きの二人組「蜜柑」&「檸檬」...

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