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『天地明察』と『エースをねらえ!』

天地明察天地明察
(2009/12/01)
冲方 丁

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『天地明察』は2010年本屋大賞の第1位を取った傑作。本屋大賞にはいつも面白い本が選ばれているが、『天地明察』は歴代の受賞作の中でもダントツに面白いと思う。著者の冲方丁は日本SF大賞受賞の『マルドゥック・スクランブル』で有名だったので歴史小説と聞いてその面白さに懐疑的だったが、予想をはるかに超えて面白くかつ心を動かされた。

『天地明察』は江戸時代の実在の人物、安井算哲(渋川春海)が主人公。安井算哲は将軍の御前で囲碁を打つことを許された四家の一つの安井家に生まれた。碁の才能は皆の認めるところだったが、安定した人生を約束された碁の世界には飽き足らず、算術や天文学に夢中になっていた。そこに幕府からの「日本独自の暦を作る」というミッションを与えられ、20年にわたって多くの同志にサポートされながら苦労の末に使命を果たす。

この小説が面白くかつ心を打つのには2つの要素があると思う。

1つは、主人公の熱烈な知的好奇心と絶え間ない向上心だ。既に確固たる地位がある碁の世界を半ば捨ててまで、純粋な知的好奇心にせき立てられて算術や天文学や暦法に打ち込む主人公や周りの人々の姿勢が共感を生むのだと思う。

結局、碁の世界には本因坊道策という天才が、算術の世界には関孝和という天才がいて、主人公は天文学と暦法の世界で精進する。この3人の、互いを尊重しながらも切磋琢磨する姿も素晴らしい。

もう1つは、大義を果たす為選ばれた主人公をサポートする仲間の存在だ。なかでも目的の達成を見られず道半ばで断念し主人公に志を託して亡くなっていく人々の心の気高さに感動させられた。

同じような感動を与えてくれるのが、テニス漫画の『エースをねらえ!』。これはただのスポーツ漫画じゃない。当然、主人公が努力に努力を重ねてテニスでトップを目指すという部分は普通のスポコンものとして面白いのだが、この漫画が凄いのは、主人公を取り巻く人たちが、「日本のテニスのレベルを世界並みに上げる」という大義の為に自ら捨て石となって主人公をサポートするところ。その無私の姿に心を打たれる。

エースをねらえ! 1 (ホーム社漫画文庫)エースをねらえ! 1 (ホーム社漫画文庫)
(2002/06/18)
山本 鈴美香

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やはり、「自分のため」ではなく、「世界のため」「日本のため」や「他の誰かのため」に尽くすのって、自分でもよりパワーが出るし、周りを巻き込んでいくパワーも凄いんだと思う。それを肌感覚で味わえるこの2作品。お勧めです。

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No title

エースをねらえ!何度読んだことでしょうか!
女の子なら藤堂さん派か宗方コーチ派かで分かれたものです。
(ちなみにキャンディキャンディならアンソニーVSテリー。)
正統派だった私は藤堂さん派でしたが、今となっては宗方コーチ派です。
私も大人になりました。。。

Re: No title

コメントありがとうございます。

宗方コーチの壮絶な生き様には心打たれますね。あれで27歳とは・・・

No title

暇があったらアニメ「トップをねらえ!」もご覧ください。だいぶレベルが落ちますが。

Re: No title

お、未見。原作:岡田斗司夫、監督:庵野秀明ですか。こりゃ見なきゃね。

天地明察もエースをねらえも全く読んでないので早速読み始めてみます。


人って自分のために生きるのは限界があるんですよね…人のためだと、結構どこまでも頑張れるんですね、きっと。
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Author:kaz
本がとにかく好き。あとはテニス、映画、音楽、デジタル・ガジェットも。iPadラブ。

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