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SFハードボイルド小説『オルタード・カーボン』

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リチャード・モーガン

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『オルタード・カーボン』はリチャード・モーガン作のSFハードボイルド。文庫の帯に「フィリップ・K・ディック賞受賞」ってあって、さらに「SFにしかできない強烈なエンターテイメント」(椎名誠)とか「コヴァッチは、すこぶるカッコいい!」(北上次郎)とか「どんな修羅場でもけっして下卑た罵り言葉など口にしないタケシ。彼の活躍をもっと読みたい。」(深町真理子)とか名だたる読み手さんが褒めているので、フィリップ・K・ディック・ファンとしても読まざるを得なかった。

「フィリップ・K・ディック賞受賞」とあったけれど、フィリップ・K・ディックらしいところは全然なくて、ストーリー的には、むしろレイモンド・チャンドラーなどのメインストリームのハードボイルド小説に近い。

大富豪から依頼を受けた主人公が事件の謎を探るうちに、美女に言い寄られたり、危険な目にあったりして、最後には謎を解くというストーリー。

面白いのはSF的な道具立て。27世紀のサンフランシスコが舞台で、この時代、体と頭脳は別物となっている。スリーヴと呼ばれる外側の肉体に、頭脳をデジタル化したメモリー・スタックの情報をダウンロードすることにより、他人の体で生活することもできるし、クローンにダウンロードすれば若返ることも可能。

主人公のタケシ・コヴァックは元エンヴォイ・コーズ(特命外交部隊)の隊員でその特殊技能を買われ保管所(頭脳情報のみの刑務所)からデジタル人間転送されて地球にやってきた。ダウンロードされたスリーヴは元は汚職刑事の肉体。

依頼主はクローンへのダウンロードを繰り返して300年以上生きている大富豪。依頼内容は自分の死の解明。定期的にバックアップしている自分のメモリー・スタックをクローンにダウンロードして生き返ってはいるが、自分が死んだ時点の記憶は失われているため自分を殺した犯人の解明を主人公に依頼する。

この辺りの謎解きがちょっと変わってるのと舞台が未来という以外は、典型的なハードボイルド小説。一人称の主人公が謎を解いていくにつれて面倒なことに巻き込まれたり美女に言い寄られたりというお約束の展開。

SFとハードボイルドのハイブリッドというスタイルや体と頭脳が別というアイデアに絡んだ謎解きも新鮮で、なかなか面白かった。ただ上下2巻合わせて1000ページ弱と少し冗長で、小説は長いほど好きな僕だが、もう少し絞ってもよかったかなと思う。あとハードボイルド小説であれば、主人公にもう少し減らず口を叩いて欲しかったな。

この小説、映画化されれば結構面白いものになりそうな気がする。未来のサンフランシスコが舞台で、スラム街っぽいところなんかが出てくるので、『ブレードランナー』っぽい感じになりそうで期待できそう。

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